弁護士や司法書士、税理士といった法律・税務のプロは高収入とのイメージもあります。では行政書士はどうでしょうか?他の士業と呼ばれる職業に比べて収入に関する話題が少ない印象があります。実際にどれぐらい収入を得ているのでしょうか?
収入に関する話題があまり上らない理由は関心を持っている人が少ないというのもありますが、平均を出しにくいというのも大きな理由です。この職業は独立開業の事務所で働くケースだけでなく一般企業で働くケースも多く、その場合はそれぞれの企業の水準に基づいて収入が決まるのでバラつきがでやすい、また非公開のことも多く数字を把握しにくい面があります。
もうひとつ大きな理由は契約社員やアルバイトといった非正規の就業環境で働いているケースが意外なほど多いことです。とくに女性の場合は家庭生活と両立するため非正規の形で勤務していることが多く、正社員と非正規の収入を同じレベルで平均化するのが難しい面もあるのです。
こうした事情から平均年収の具体的な数字は出しにくいのですが、それでも大まかな数字としては500万~600万円程度とされています。上場企業のビジネスマンとほぼ同程度でしょうか。ただ、実際にこの平均に達しているケースはごく少ないといわれており、一部の高収入を得ている行政書士が数字を引き上げているとの見解もあります。
弁護士などに比べるとやや低めの水準といった理解が1番適当かもしれません。どれだけ稼ぐかだけでなく、どんな職場でどんな仕事をしているかも問われる仕事なのかもしれませんね。